キャブレターのセッティングを出している所に立ちあい、あらためてキャブレタってむずかしいと思った。
ので・・・
キャブレターについて、私の考えをまとめてみる。
キャブレター
- そもそも「キャブレター」とはガソリンと空気を混ぜる装置
- なぜまぜるのか?
空気100%や気化ガソリン100%では火が付かないから。
物には燃えやすい空気との割合がある。 - どれぐらいの割合だと良いの?
- 理論空燃比(理論上、燃料が完全燃焼される空気とガソリンの比率) 14.7:1
- パワー空燃比 12:1
- 経済空燃比 16~17:1
- 口径が大きいとパワーが出るの?
口径が大きければより多くの混合気をシリンダーに送り込める。
燃えるものが多いほどパワーが出る。
しかし、大きすぎる場合、キャブレタ内の流速が確保できない為、良い空燃比の混合気が作れない - 最適なキャブレターのサイズは?
よく使われている計算式があります- ベンチュリー径(mm)=
0.65 × √(排気量:cc × 最大出力発生回転数:rpm × 0.001) - キャブ口径(mm)=
0.82 × √(排気量:cc × 最大出力発生回転数:rpm × 0.001)
- ベンチュリー径(mm)=
- ガスが薄いとエンジンが壊れる理由は?
爆発力が発生すると同時に熱も発生する。
その熱がシリンダ内に溜まってノッキングが発生しエンジンが壊れる。
良いガスの濃さの場合、ガスが薄い時と同様に熱が発生するが、ガソリンが多いことにより気化熱(熱を奪う力)も大きくなり必要以上に熱がたまらない。
長い長い下り坂を~、エンジンブレーキで下っている時や、ガス欠になりかけていても走っている時は何で壊れないか、私は理解できていません。
よく聞くことの私の考え(2st除く)
※これは、あくまで私の考えで間違っていることもある。
自分の考えを整理し今後のメンテナンスやまたどこの考えが間違っているのか検討するためです。
- マフラーを変えたからガスを濃くしなければならないのか?
私は、濃くしなくても良いと思っている。
マフラーを変えたからキャブレタのメインジェットを大きくしたとよく見るが本当にそうなのか?
その変えた方々の記事にメインジェット変えたことより調子が悪くなったとはないのでそれは正解なのかもしれない。
しかし、私は今までマフラーのみを替えてキャブセッティングを変えたことがない。でも問題なく走っている。 - ボアアップしたからガスを濃くしなければならないのか?
私は、基本濃くしなくても良いと思っている。
これも、ボアアップしたからキャブレタのメインジェットを大きくしたとよく見る。
私は今までシリンダ変更のみのボアアップでキャブセッティングを変えたことがない。でも問題なく走っている。
また、現在110ccエンジンを使っているが、80ccエンジンで使用していたキャブをそのまま使っている。メインジェットの変更もしていない。 - ノーマルエアークリーナーからパワーフィルターの替えたら?
私は、場合によってキャブセッティングが必要と思っている。
小口径のキャブレタでは必要のないケースが多いと思うが、
口径が大きくなるとセッティングの必要が出てくるのではないのでしょうか。エアクリーナーは空気から見ればキャブレターに行くときの障害物。
それを替えることにより障害が少なくなり、より多くの空気が通る。キャブレターを通る物質の量が一定だとすれば・・・
- ノーマルエアークリーナーの場合:
空気 80 + ガソリン 20 = 100 - パワーフィルターの場合:
空気 90 + ガソリン 10 = 100
の様な感じなのかなと思っている。
口径が小さければ、上記の空気の値の変化が小さいと思う。また、エアークリーナがものすごく汚れていると抵抗が増え、ガスが濃くなる。
パワーフィルタが雨の日ぬれると調子悪くなる理由。 - ノーマルエアークリーナーの場合:
- まとめ
キャブレタの後ろの小カスタムでは、セッティングの変更はあまり発生しないと思っている。
キャブを通る混合気(空気とガソリン)は、ピストンが動く力により吸い込まれる。
キャブで作られる混合気の割合は、ある程度の空気の流速の範囲で一定のはずなので、必ずしもガソリンを濃くすることにはつながらない。
しかし、カムシャフト変更(流速が速すぎて、メインジェットの許容量オーバー)や、
点火時期が変わった(燃焼開始終了タイミングが変わる)場合は、キャブセッティングの変更が出てくる。
コメント
弊方のブログ記事をトラックバックしていただきありがとうございます。
いろいろと調べていた時期の記事ですが、結構参考にされている方もみえるようです。
キャブレターは本当に奥深く、楽しい部品です。
同じ口径でもベンチュリーの絞り形状、油面高さ、点火、圧縮、カム・・・無数の要因でガラッと特性が変わるように思えます。
「思えます」というのは、キャブはあくまで諸々の条件に合わせて混合気を供給しているだけなのであって、貴方の考察通り、
排気量が上がったことでキャブセッティングをまったく変えなくても負圧が大きくなりガソリン・空気の吸入量が増えてそのまま乗れたりすることもあります。
逆に同じPC20でも縦型用と横型用ではセッティングが違うメーカーもあったりして、違いを調べていくと面白く興味深いことです。
ぜひいろいろとチャレンジしてみてください。
黄猿様、コメントありがとうございます。
黄猿様が言う通り、本当に奥が深いく難しいですね。
突然キャブの機嫌が悪くなったり、上のセッティングが出ない時、メインジェットだけいじっていてもだめで、スローやエアスクリュをいじって良くなる時があったり、本当ににまたまだわからないことだらけです。
ブログの他の記事も参考にさせていただきます。